今週の本[精神と物質]
今週はノーベル賞受賞者の利根川さんのお話、「精神と物質」。
この本では、利根川さんの研究についてかなり詳しくかかれています。しかし、そんな研究の内容自体より、そこにどうやって辿り着いたのか、どのような精神状態だったのか、という部分が面白かったです。
心に残った言葉は、
「学問の世界では、そもそもどういうきっかけでその学問に入ったか、最初に入ってきたときどういうことをやろうと思っていたかが、その人の一生の研究生活を左右するということがよくありますね。だから、ほんとにはじめが大切なんです」
これ、昔やったなわとび講演会での私の言葉を思い出させてくれました。いわゆる原体験というやつ。
なわとびの世界でも、先輩達とスタイルが似るってよくありますよね。これは、Aさんが格好良い、とか、面白そう、という原体験が基にあるからなんだろうなということです。
なわとび講演会で聞かれました、あなたのなわとび原体験は何ですか、と。実は、私は誰かに憧れてなわとびを始めたわけではなく、単に話のネタになるからなんですよね。
原体験がないってのはちょっと寂しいのですが、しかしながら、だからこそ既存の格好良いからちょっと距離を置いてなわとびができたんじゃないかなと思わなくもないです。良い風に捉えすぎでしょうかね。
精神と物質―分子生物学はどこまで生命の謎を解けるか (文春文庫)
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立花 隆 利根川 進
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