(Double Dutch Contest 2017-3) ルールをどこまで把握しているか
Double Dutch Contes Japan 2017(ダブルダッチコンテストジャパン2017)が行われましたね。
今回の記事は、下記の記事に続いて3つ目です。
ちなみに、私は今年スピードジャッジをしましたが、スピードのジャッジだけをやりました。スピードを含めたルールの作成、当日の運営には一切関わっていないことを先にお知らせしておきます。
ルールは全ての「基」
今回は、ルールを読んで把握していることについて考えていきます。
「ルール」を国語辞典で引くと、「規則」と出てくるだけなので、「規則」を見てみます。
1 行為や事務手続きなどが、それに基づいて行われるように定めた事柄。決まり。「―を守る」「―ずくめ」「就業―」
2 物事の秩序。「―正しい」
1つ目ですね、「それに基づいて行われるように定められた事柄」。
大会に対するイメージや考え方は皆さんそれぞれ持っているかと思います。その様々なことを全て超越した、最も重要な「基[モト]」、それがルールです。
今回のDouble Dutch Contestのルールはこちらから見られます。
ここに載っていないものでも、主催者から事前・当日に配布される資料はルールと言えます。そこには、例えば
- 提出期限
- 集合時間・場所
- 注意事項
などが載っていることでしょう。
1つ理解しておかないといけないことは、これらルールを守っていない場合には、いかなる処分が下ってもおかしくない、ということです。
HPでの情報、メールでの情報、当日の情報、資料が色々なところにあり、場所や時間が分かりにくい、という話を今回耳にしました(予選)。
確かに、HPは情報量が非常に多く、目的の情報をサッと探すのは難しいかもしれません。また、連絡手段がいくつかあり、分かりにくいのもそうかもしれません。
しかし、それは全く関係ありませんよね。
必要な情報は提供されているのです。分かりにくいのであれば、分かるまで質問するべきです。ルールを守っていないとみなされて不利になるのは選手ですから。
*情報の周知は非常に難しいのですが、運営側としては常に改善が求められる部分です。
今回のルールを少しおさらい
さて、ではルールを少し見ていきましょう。
1つ1つ見ていくとキリがないのでいくつかピックアップ。
演技の最後でMCが間違えて入ってしまってもやり直しできない
ルール(4) 【その他】●演技本番中に何らかのトラブルで事前に提出した音源と異なった音源が流れる(音飛び・雑音が紛れる等も含む)ことがあった場合、チーム代表者が
音源トラブルを確認した時点で挙手をし、更に演技を中止し「音源トラブルによるチェック」を申請することができる。
(略)
ただし、 本番演技終了後 に「音源トラブルによるチェック」を申請することはできない。
(略)
演技の最後の最後、MCが終わったと勘違いしてしまってMCが入ってくるのを何度か見たことがありますが、今回のルールではできないことになっています。
運用の範囲でやり直しができる可能性もありますが、「ダメ」と言われて文句は言えません。怪しい音源を使っている場合には、事前に運営やMCに伝えることで、演技に支障がないように選手側が対応している必要があります。
英語の歌詞でも汚い言葉はNG
ルール(4) 【その他】●卑猥なもしくは、汚い言葉が使われている音源は使用しないよう注意すること。
英語の歌詞をそこまで気にしていない人も多いと思いますが、いわゆる汚い言葉の代表であるF Word(F*ck)を使っているチームはたまにいます。
このルールがもとで失格になっても文句は言えません。事前に曲を提出して問題ないかチェックしてもらったり、絶対に問題にならない音源を使ったり(歌詞が無い、汚い言葉が無い)、対策しておきましょう。
スタートのタイミングはランダム
スピードルール【開始・終了の合図】
●スタートのタイミングが異なる音源3つをランダムに使用し、公正に行います。
これ、個人的に一番大きな変更ですね。今まではスピード音源が1つだけだったので、Go!という合図を聞かずともフライングせずに動き出すことが可能でした。
今回、完全に陸上と同等とまでは言わないまでも、しっかりと音を聞いてから競技が開始するという公平性が担保されたところが画期的です。
対策としては、毎回、ランダムにこれらの音源を使って練習することでしょうか。
フライングの基準
スピードルール【減点】
●スタート合図の「Get set」を聞いてから「Go」を聞くまでの間は、ターナーもジャンパーも動いてはいけない。
この間に、明らかに「動き始めた」、「ロープを回し始めた」とジャッジが判断した場合は、不正スタート
(フライング)とし、合計跳躍回数から5回をマイナスする。
前回のルールを一字一句覚えていませんが、ここも前回から変更されたルールだと思います。
私は今回スピードジャッジを予選・本選で行いましたが、フライングをしたチームがいくつかありました。「Get set」から「Go」が動いてはいけない部分ですので、「Get」くらいからもう動かないことが望ましいです。
setのギリギリまで体をほぐす動作をしている選手がいた場合、フライングとみなされても文句は言えません。
今回は、このSet時点で動いているというより、上記の「Go」のタイミングが変わったことでフライングしたチームが多かった気がします。
小道具とは?
パフォーマンスルール【小道具】
ダブルダッチロープ1組以外に、ロープ・ボール・帽子などの小道具や衣装を使って、技を行う場合は、エントリー時に申請すること。
このルールはっきりいって曖昧でよく分かりません。帽子などの衣装を使って技を行う場合は、とありますが、何をもって使ったというのか、何をもって技と呼ぶのか、分かりません。
例えばジャンパーが帽子を触っただけで技とみなされるのであれば、服や靴も小道具になってしまいますよね(この違反に対する罰則は明記されていません)。帽子を投げたり、杖でダブルダッチしたりすると小道具に認定されるのでしょうか、曖昧です。
この点が不明瞭な演技をする場合には、この項目をもっと明確にすることや、それに対する罰則について運営側に事前に確認しする必要があります。
危険なアクロバット失格
パフォーマンスルール【アクロバット技】
●アクロバット技を行い、助走・踏切・宙返り・着地などにおいて、余裕がなくアクロバット審査員全員が危険と判断した場合は、順位に関係なく失格とする。
アクロバット審査員全員が危険と判断したら失格だそうです。ルール(4)【その他】に、怪我をして危険と判断されるとその場で演技中断、というのもあります。
昔はアクロバットで怪我する人多かったですからね、危険な技はやめましょう。怪我するレベルの技なんてやっても絶対点数上がりません。
最後に
意外と長くなってしまいました。
さて、大会に関わっていた皆さん、これらのルールをしっかりと把握していましたか。
「今まで大丈夫だったから今回も大丈夫だろ」というのはたまたまです。
たまたまルールが甘かったものが、今回から厳格に適用されるということもありえます。
ルールに書いている以上、そうなったときに、「今までと違う」という文句は成り立ちませんよね。
気合を入れている大会は、是非ルールを隅から隅まで読み込みましょう。