WJRFとFISAC統合、2020年大会の種目発表! - IJRU Technical Congress blog 1
-----注意-----
この記事はIJRU TECHNICAL CONGRESS blogの記事を基に筆者が書いています。
記事の内容、翻訳の内容はできるだけ正確に書くようにしていますが、この記事(日本語)はIJRU, FISAC-IRSF, WJRFの公式発表ではありませんのでご注意ください。
また、誤字脱字、内容の間違いにより生じた損害等に対する保証はできませんので予めご了解ください。
公式発表はIJRUオフィシャルHPなどの原典を参照ください。
・を使って箇条書きで示されている部分はブログ内容の要約
その他は筆者の解説など
という風にします。なお、IJRUから翻訳の許可を頂いているため著作権的に問題はありません(但し、上記の通りIJRU, FISAC-IRSF, WJRFに翻訳の結果はチェックされておらず、3団体に内容の責任はありません)。
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今回のもとの記事はこちらです。
10月17日から毎週Technical Congressによるアップデートがあるそうです。(但し、10月24日前後に次のブログ更新はなし)
まずおさらいです;
- FISAC-IRSF(以下FISAC)とWJRFが統合してIJRUとなる (この記事参照)
- FISACは2年に1度、WJRFは1年に1度世界大会を行っていたが、FISACは2018年、WJRFは2019年の世界大会が最後となる
- IJRU初の世界大会は2020年に行われる予定である
以下が今回の記事の内容です(逐次訳ではなく、分かりやすいようにまとめています)。
日本語種目名はJRSFの表記を参考にしていますが、名前がないものについては私が仮に書いています。
個人戦と個人総合
種目名 | 種目名(日本語) | 個人総合 |
---|---|---|
Single Rope Speed 1x30 | 30秒スピード | 〇 |
Single Rope Speed 1x180 | 3分スピード | 〇 |
Single Rope Triple Unders (no time limit) | 3重とび | 〇 |
Single Rope Freestyle | フリースタイル | 〇 |
- 上記4つはFISAC, WJRFのどちらにも採用されていた
- 3重とびは個人総合(Overall)には組み込まれていなかったが、以下の理由により個人総合に組み込む
- 1. Single RopeはSpeed(スピード), Endurance(耐久), Power(パワー), Freestyle(フリースタイル)が大きな部分を占めており、それらをテストしなければならない
- 2. 3重とびは、他のどのイベントとも違う方法でPowerとEnduranceがテストされており、個人総合に必要だと感じている
- これらのイベントは2020のWorld Championshipに適用されるもので、Youth tournamentが同じイベントで行われるかは決まっていない。3重とびはYouth tournamentでは採用されない可能性が高い
つまり、IJRUとしては、Speed, Endurance, Power, Freestyleの4項目がSingle Ropeで非常に重要だと考えており、総合優勝する人にはこの4項目で高いレベルを求めている、かつ、上記4つの種目でこの4項目を測ろうとしています。
4項目なのに下の図は3つの丸しかありませんが、この図を見ると分かりやすいかもしれません。
Let the Training Begin… — IJRU Technical Congress より引用
団体種目
種目名 | 種目名(日本語) | シングルロープ総合 | ダブルダッチ総合 | 団体総合 |
---|---|---|---|---|
Single Rope Speed Relay, 4x30 |
シングルロープスピードリレー |
〇 | 〇 | |
Single Rope Pairs Double Unders, 2x30 | シングルロープペア2重とび | 〇 | 〇 | |
Single Rope Pairs Freestyle | シングルロープペアフリースタイル | 〇 | 〇 | |
Single Rope Team Freestyle | シングルロープチームフリースタイル | 〇 | 〇 | |
Double Dutch Speed Relay, 4x30 | ダブルダッチスピードリレー 4x30 | 〇 | 〇 | |
Double Dutch Speed, 1x60 | ダブルダッチスピード 1x60 | 〇 | 〇 | |
Double Dutch Singles Freestyle | ダブルダッチシングルフリースタイル | 〇 | 〇 | |
Double Dutch Pairs Freestyle | ダブルダッチペアフリースタイル | 〇 | 〇 | |
Pairs Wheel Freestyle |
ペアホイールフリースタイル |
|||
Double Dutch Triad Freestyle | ダブルダッチトライアッドフリースタイル |
The Technical Congress wanted to make sure that each overall category evenly tested all components of the sport. As a result, we believe it is important that there are an equal number of speed and freestyle events.
- (上記引用訳)技術委員会は、それぞれの総合カテゴリーがこのスポーツの要素を等しくテストしていることを確実にしたいと思ってるので、スピードとフリースタイルの数を等しくすることが重要だと考える
- Single Rope Speed Relay, 4x30はFISAC, WJRFのどちらにも元々あったイベントであり、残すこととした
- Single Rope Pairs Double Unders, 2x30はスピードとフリースタイルの数を等しくするために追加した。また、2重とびはクロスフィットやジムの文化であり、多くのレクリエーションとしてなわとびを楽しむ人が知っている。このため、2重とびをなわとびに残していることでより広い層にアピールできると思っている
- Single Rope Pairs FreestyleとTeam FreestyleはFISAC, WJRFのどちらにも元々あったイベントであり、ハイレベルな技をシンクロして行うというチームとしての能力をテストできると考えて残すこととした
- 2つのダブルダッチスピードイベントは新しいものである
- 元々WJRFで2つ(3x40, 2x60)、FISACで1つ(4x45)のスピード種目があったが、時間と場所の制約で全てを残すことはできなかった。フリースタイルとスピードを均等に評価するため、スピードを2つに絞らないといけなかった
- 3x40, 4x45のリレースタイルは、全ての競技者がジャンピングとターニングスキルをどちらも評価しており、また4人で行うことが重要だと考え、4x30にした。この新しい競技は、(ジャンピングもターニングもできる)包括的な競技者に焦点を当て、30秒という短い時間でスピードに重きを置いている
- 2x60で元々テストしていたのは、ジャンピングとターニングを分ける専門性、60秒という耐久、であり、1x60はこの2つを満たすとともに時間短縮にも貢献している
- Double Dutch Singles FreestyleとDouble Dutch Pairs FreestyleはWJRFとFISACのどちらにも元々あったイベントであり、残すこととした
- DDC(ダブルダッチコンテスト)はJDDAのルールに則ってIJRU2020Championshipで行われる
- 技術委員会はなわとびのイノベーションと多様性を促進するため、WJRFで行われ、競技者の間で楽しみにもなっていたPairs Wheel FreestyleとDouble Dutch Triad Freestyleを単体種目として行うことに決めた(但し時間と場所に空きがある場合に限って行われる)
いっぱいあってちょっとややこしいですが、SRとDDでそれぞれの総合、更に全体の総合、で表彰することになるということです。FISACが全体の総合だけ、WJRFがSRとDDの総合だけ、でしたので、2つのどちらも残したと考えると分かりやすいですね。
WJRF勢にしてみたら種目数はほとんど変わっていない一方、FISAC勢にしてみたらかなり数が多くなった印象を持つと思います。また、日本人にとってはコンテストがWJRFに引き続き2020に行われるというのは大きなニュースではないでしょうか。
なぜこんなに多くの総合があるのか
- 総合は世界でも唯一の能力を評価したいと考えている
- Single Rope, Double Dutchでそれぞれの総合を設けることで、競技者の専門的な技術を高め、なわとび競技のレベル向上につながるだろう
- それと共に、総合的に競技に向き合うチームにも可能性を残したく、Single RopeとDouble Dutchを全てまとめた団体総合枠を入れることとした
- 2020年大会では、Single Rope総合とDouble Dutch総合を同じチームメンバーで出場したチームは団体総合に自動的にエントリーされることとなる
その他
- 技術委員会では、なわとび界で国際的に行われてきた全てのイベントをリスト化するプロセス中である
- 将来的になわとび競技があるところまで発展した段階で、スピード、フリースタイル、Single Rope、Double Dutchが分かれた大会になるだろう。その時には改めてイベントを見直す予定だ
- なわとび競技は他の競技同様、長い時間をかけて進化し変化していくだろう。本日の発表は不変ではなく、これから更に評価していく
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